2008年4月8日放映
かつてグループサウンズのボーカルとして、一斉を風靡した立木正午(堺正章)。今はレコード会社の役員待遇プロデューサーをしているが、最近は年齢を感じ、部下の菊原(坂口憲二)に仕事を譲ろうと考えている。
長野かえで(夏川結衣)は、売れない女優として、仲間の律子(鈴木砂羽)、新人の姫野まどか(スザンヌ)とともに、再現ドラマディレクターの水田(福田充徳)に文句を言われながら、再現ドラマの女子高生役など望んでもいない仕事を受け続けていた。そして東海林龍彦(徳井義実)は、小説で賞を狙うと豪語しつつも小説を書く気配はなく、かえでと付き合ってはいるが、金が無くなってはあちこちの女の部屋に転がり込むイケメンの怠け者。
ある日、正午の60歳の誕生日パーティーが開かれる。菊原をはじめ、祥子(青木さやか)、矢代(田中圭)達に赤いチャンチャンコを渡され、祥子からは独居老人呼ばわりをされて、正午は密かにショックを受ける。その帰り、かつてのバンド仲間・ケンちゃん(ムッシュかまやつ)が開くロックバーに寄った正午は、「もう恋をすることはないのかなあ」と寂しい本音を漏らす。さらに、正午は離婚した元妻の光代(夏木マリ)と偶然再会。光代は12歳も年下の夫・圭介(尾美としのり)と再婚し、正午との間にもうけた娘・朝子(小嶋陽菜)も女子大の2年生になり、元気にしていると聞かされる。寂しさを募らせた正午は翌朝、風邪をこじらせてしまう。
一方、かえでは生活費を稼ぐため居酒屋でアルバイトをしていたが、学生アルバイトの田代(永田彬)に「東京のお母さん」扱いをされて愕然とする。癒しを求めたかえでは、ペットショップで1匹の子犬に一目惚れ。購入し“チャッピー”と名付けることに。翌日、お金のなくなった龍彦がかえでの部屋を訪ねてきた。結局情にほだされて焼きそばを作ってやったかえでに、龍彦は時々一緒に暮らしたり、離れたりする束縛しない恋愛ができないかと提案。だがかえでは「私はもうそういう恋愛をする年じゃない」と断り、龍彦に金を渡して部屋を出て行かせる。
その頃、風邪で誰にも助けを求められない正午は、フラフラになりながら自力で薬や食料を買い、その帰り、公園にさしかかる。また、かえでもチャッピーを連れ、同じ公園で散歩していた。するとチャッピーが急に走り出す。追いかけようとかえではチャッピーを呼んだため、自分が呼ばれたと思った正午はバランスを崩し、池に落ちて気を失ってしまう。正午を助けたかえでは自分の部屋に連れて帰り、服を着替えさせて介抱してやる。そんなかえでに正午は、まるで天使のようだと恋をしてしまう。
すっかり上機嫌で出社した正午に、祥子たちはすぐに恋だと気づき、菊原はある一つの決心をする。一方、正午は看病してもらったお礼にと、かえでに電話をかけて食事に誘う。かえでからOKの返事をもらった正午は喜びに満たされる。その夜、店に来たかえでは予想外に高級な店であることに驚く。正午から犬の名前の由来を聞かれ、かえでは母親が過去にグループサウンズ『ザ・レインドロップス』が好きで、“チャッピー”という人の大ファンだったからと話す。そして正午はついにそれが自分であることを明かす。驚いたかえでは慌てて母に電話をかけ、パンツの中まで見たことを報告する。
かえでは若い時に金沢で劇団を作り、仲間で上京したが失敗したと身の上話をする。成功した自分は運が良かっただけだと正午は言うが、かえでは自分には何かが足りなかったんだと思わないと納得できないと言い、正午はさらにかえでに惹かれる。正午は若い時はとにかく音楽が好きで、その瞬間だけしか考えていなかったと振り返る。でも最近の音楽はわからなくなってきたと、かえでには正直な気持ちが言える正午だった。
家に戻ると菊原が正午のマンションを訪ねて来て、会社を辞めたいと切り出した。ずっと正午を目標にしてきたが、情熱がなくなった最近の正午みたいにはなりたくないから辞めるのだと言われ、正午は呆然とする。
再現ドラマの現場には新人のまどか(スザンヌ)が入ってきて、かえでは若い役を奪われ姑役に回されてしまう。部屋に戻ってくると、龍彦が金を返しに来ていた。落ち込んでいたかえでは、そのまま龍彦と酒を飲みに行ってしまう。その後、かえでが好きだと言っていた薔薇の花束を届けにやって来た正午は、偶然居酒屋でかえでと龍彦が飲んでいるのを見かける。2人は正午のことを話題にしており、かえでが若い男が好きだから正午は恋愛の対象にはならないと話しているのを耳にしてしまう。正午は寂しくその場を立ち去るのだった・・・。
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