2008年6月17日放映
正午(堺正章)が皆の前から姿を消し、龍彦(徳井義実)は自分でいなくなったのだから気にするなと言うが、かえで(夏川結衣)は自責の念に駆られる。
そんなかえでの元に、正午から手紙が届く。
そこにはこれまでの感謝やお詫びとともに、かえでの前から姿を消せば恋は終わらず、ずっと恋をしていられるからと、失踪の理由が綴られていた。
その頃、正午は海辺の町をぶらついていたが、偶然、国内を転々としていた元部下の菊原(坂口憲二)と再会する。
仕事をしないのは3日で飽きたと本音を洩らす正午に、菊原はやっぱり好きな音楽に関わっているべきなのではないかと意見し、正午も2人でインディーズレーベルを立ち上げ、アーティストを発掘しようという気になる。
映画の撮影をしながらも元気のないかえでに、律子(鈴木砂羽)は正午が消えたのは、かえでに負担をかけたくなかったのだと励ます。
龍彦は水田(福田充徳)と仕上げた脚本をコンクールに応募し、これがダメでも諦めないと、今までにない頑張りを見せる。
正午と菊原は新レーベル「チャッピーズ」をスタートさせ、海辺の町でオーディションを開催して新人発掘を始める。
その後、ZUKAN(ZUKAN)のCDチャートが急上昇し、祥子(青木さやか)と矢代(田中圭)は正午を連れ戻しにやって来るが、正午は自分のために新しいことを始めたいと会社復帰を断る。
そして1年後。
かえでは出演した映画が封切りになり、正午は新人を売り出すためにレコードショップを回ったりして営業に精を出していた。律子は臨月を迎え、水田と結婚式を挙げるが、そこに龍彦の姿はない。
龍彦は脚本コンクールに再チャレンジするために自主取材に出かけていたが、海辺の町で楽しそうに仕事をする正午を偶然見かけ、思わず物陰に隠れてしまう。
東京に戻り、正午を見たことを言い出しかねている龍彦に、かえでは自分と龍彦が頑張り続けるのが正午への恩返しなのだと話す。
ちょうどその時、かえでに電話がかかってきて、小さな映画祭の助演女優賞に選ばれたと知らされる。正午はそのことを新聞記事で読み、遠い町で秘かに感動するのだった。
龍彦がグレイスランドに行くと、光代(夏木マリ)とケンちゃん(ムッシュかまやつ)が正午の思い出話をしていた。
正午の存在の大きさを思い知り、龍彦は悪態をつくが、光代は団塊の世代は反抗はしたけど、いじけなかったと龍彦を諭す。
同じ頃、正午は菊原に、1年前は自分が60歳になるなんて受け入れたくなかったけど、今はめちゃくちゃ楽しいと話し、いくつになっても恋をしろとアドバイスをしていた。
やがて映画祭当日がやって来た。会場で律子に会った龍彦は、指輪を見せて、授賞式の後でかえでにプロポーズをするつもりだと話す。
スピーチを終えたかえでに、観客たちが見ている前でプロポーズをし、かえでもそれを受け入れる、と龍彦は想像するが…。
授賞式で成功の秘訣を聞かれたかえでは、正午に言われた「理想の自分と今の自分を比べて落ち込むのはやめろ」という言葉を信じてやってきたと答える。
そしてそれは、「私の大好きな人」に言われた言葉だと。
それを聞いた龍彦は、指輪の箱をそっとポケットにしまう。
そしてかえでに正午の居場所を教え、自分は他の女と付き合うけど、脚本家として成功したら作品に出てほしいと強がりを言って、かえでを送り出す。
正午が海岸にたたずんでいると、かえでが会いにやって来た。
そして正午がいないと寂しいから、一緒にいてほしいと告げる。
「立木さんが生きている間だけでいいから」と言うかえでに、正午は笑顔で答えるのだった。
「あのね、かえでさん、いいの? 長いよまだまだ僕の人生」。
No comments:
Post a Comment