2011年03月21日放映
解雇が決まった柏木修二(三浦春馬)は終業式まで残された一週間、精一杯教師という仕事に向き合おうと考えていた。一方、楽しそうに授業をする修二の姿を見つめる上村夏実(戸田恵梨香)は、この瞬間が自分にとって大切なものだったと感じる。しかし、修二の本当の気持ちがわからず、自分の気持ちの整理もつかないまま産休の準備を急ぐのだった。
夏実(戸田恵梨香)は一人で子供を産んで育てると決めたが、自分も解雇されるべきだと感じていた。しかし真実が表に出たことで、友人や生徒たちと一緒に生まれてくる子供を祝福することができ、後ろめたい気持ちのまま子供を産まずに済むと感謝していた。「世の中に祝福されない子供はいない」と言い切る夏実の言葉を聞いた修二は夏実を人として尊敬する。しかし、夏実は女として愛されることを望んでいた。
佐伯ひかり(武井咲)は目的地に着く前に姉が事故で亡くなった北海道旅行の続きをしようと母親を誘う。しかし母親は考える時間もなく断った。一方、水谷亜弥(内田有紀)はひかりの父親にひかりから北海道旅行に誘われたことを話していた。事故当時、現場に着く前に娘が一人だけ助かったと聞いていたが、ひかりの顔を見てがっかりしたと話す父親。そして、その時の後悔からひかりとは距離を置かざるを得なかったのだ。
ひかり(武井咲)との個人面談で来週の姉の命日に4年前の旅行の続きをすると聞いた修二(三浦春馬)。母親と水谷(内田有紀)と行くと楽しそうに話すひかりを見て、修二は安心して旅行に賛成するのだった。
修二(三浦春馬)に呼び出された夏実(戸田恵梨香)は嬉しそうに出かける。しかし修二は部屋を引き払うことにし、残された夏実の荷物を手渡した。その上、生まれてくる子供の為にと銀行の通帳を渡し、山下有悟(福士誠治)のことを気遣いながら子供への責任を果たそうと考えていると話す。山下と別れた夏実は、そのことを伝えようとするのだが言い出すことが出来ない。そして、修二の行動に合せるように夏実も部屋の合鍵を返し、感情を隠して機械的に家路につく。
徐々に今までの生活と自分を切り離していく修二(三浦春馬)。終業式当日、思い出のあるアパートの片づけを済ませながら、自分が大切だと思っていたものに価値がなく何も持っていなかったのだと感じていた。しかし笑顔で映っている夏実(戸田恵梨香)の写真だけは捨てることができない。終業式後、夏実は修二と明日会う約束をする。ちゃんと伝えたいことがあるという夏実の真剣な目に修二はうなずく。
教室で生徒に促されて最後の言葉を話そうとする修二(三浦春馬)だったが、「頑張ってください」とだけ言って教室を後にする。しかしすぐに戻り、自分が迷いながらも一生懸命生きることで生徒たちの小さな力になりたいと話した。そして、「僕は必ずどこかで生きています。ちゃんと生きていきます」と伝え、教室から出て行く。「その人にとって失敗かどうかは時間が経ってから分かるのだ」と修二の選択を客観的に見つめる鶴岡悟司(風間杜夫)の言葉を後に、修二は学校を去った。そしてその足で不動産屋に寄り、過去を吹っ切るかのように部屋の鍵を返すのだった。
駅でひかり(武井咲)に出会った修二(三浦春馬)。「上野で母親たちと会う」というひかりを見送る修二だったが、ひかりが一人で北海道へ行こうとしていたことを知る。「心配しないで、大丈夫」と明るく振舞うひかりは、電車が発車する直前に「さようなら」と告げた。この言葉を聞いた修二はとっさに電車に乗り込み、「違うよ、行ってきますって言わなきゃ。帰ってくる人がさよならなんて言わない」と話す。ひかりは改めて「行ってきます」と言うのだが、電車はすでに発車した後だった。
明日、夏実(戸田恵梨香)と会う約束がある修二(三浦春馬)は急いで今の状況を連絡する。行くと言って行かなかったことで二人の関係が壊れてしまった過去がある修二は「戻れるところで戻って今度は必ず行く」と強く夏実との約束を守ると伝える。そして、「行ってきます」と言う修二に夏実は優しく「行ってらっしゃい」と答えた。電話を切った修二と夏実の二人。それぞれが違う場所に居ながら明日会った時に伝えようと思う言葉を心に秘め、その言葉がお互い同じだということもわかっていた。
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