2010年12月21日放映
引越しのために、必死に働いて100万円を貯めた武誠治(二宮和也)。しかし、そのお金を母・武寿美子(浅野温子)が騙された悪徳訪問販売の支払いに充て、さらに最終面接をも蹴らざるを得なくなってしまう。その話を聞いた大悦貞夫(大友康平)はその後、事務と営業をやる社員にならないかと誠治に声を掛けた。帰り道、誠治から相談された千葉真奈美(香里奈)は、「どこの会社に入るかは誠治の基準で決めること」と助言する。
その夜、永田則子(鷲尾真知子)ともめて、永田亜矢子(井川遥)が智也とともに実家へ戻ってきた。そんな中、誠治(二宮和也)は最終面接を受けられなかった会社から「もう一度会いたい」と連絡を受ける。翌日、誠治は再び面接を受け、面接官に面接が受けられなかった事情を話した。
大悦土木では、大悦(大友康平)が誠治(二宮和也)に社員にならないかと話していたのを星野あかり(岡本玲)が同僚達に話してしまい、みんなも誠治が社員になると思っていた。その後、誠治が内定をもらったと聞いた同僚達は、一緒に働けなくて残念だと思いながらも祝福するのだった。
帰宅した誠治(二宮和也)はその場で内定をもらったと家族に伝えるが、大悦土木からも社員にならないかと言われて迷っていた。しかし、「安定している内定をもらった会社にしろ」と土木の会社を見下すような威圧的な発言をする武誠一(竹中直人)に、誠治は大切な仲間を見下すなと怒鳴る。そして、心の中で、「親父を尊敬したいのにそんなことを言うな」と叫んでいた。
誠治(二宮和也)は就職先をどちらにするか悩んでいた。そんな中、寿美子(浅野温子)から「もう再スタートしているんじゃない?」と言われるのだった。翌朝、「なぜ自分に社員にならないかと声を掛けたのか」と大悦(大友康平)に理由を尋ねる誠治。すると大悦は「同情じゃなく、誠治の頑張りを見て信頼できると思ったから。自分に自信を持て」と激励する。その言葉を聞いた誠治は、自分を成長させてくれた大悦土木での生活を回想するのだった。
もう1度就職のことについて誠一(竹中直人)と冷静に話す誠治(二宮和也)。内定先の会社と大悦土木を比較して意見を言う誠一に、誠治は「俺は俺の基準で会社を選ぶ。職場の仲間も好きだし、職長も尊敬している。その職長が俺を必要としている。今、日本で1番俺を必要としてくれているのは、大悦土木だと思う」と語った。2人の話を聞いていた亜矢子(井川遥)は、「私は何やってんだか…」と我に返るのだった。
翌朝、大悦土木に入社すると決めた誠治(二宮和也)は、ハローワークの北山雅彦(児嶋一哉)に報告に行く。その後、真奈美(香里奈)の送別会に参加した誠治は、真奈美が2年ほど和歌山に行くと知る。退院した豊川哲平(丸山隆平)も合流し、ギクシャクしたままだったあかり(岡本玲)と素直にお互いの気持ちを伝え合う。それを見ていた同僚達も温かい気持ちになっていた。しかし、誠治と真奈美はぎこちなく、お互い自分の気持ちに素直になれないままだった。
亜矢子(井川遥)は自分の問題に向き合わなくてはならないと考え、家に戻ることにした。家に戻った亜矢子は、夫の文也(七海智哉)と則子(鷲尾真知子)を前にして「嫁姑問題ではなく、本当は自分と文也さんとの問題。これからは文也さんと智也の3人で考えていくべき問題だと思っています」ときっぱり言い切る。すると文也も「俺もそう思う。今まで仕事を言い訳にして逃げてきたが、これからは家族のことを考えていきたい」と口にするのだった。
誠治(二宮和也)は寿美子(浅野温子)と誠一(竹中直人)に「明日から大悦土木の社員として働くことになる。これからは経理の資格を取ろうと思う」と話す。すると寿美子は「お父さんと同じ仕事をすることになるのね」と微笑むのだった。
翌日、誠治(二宮和也)は大悦土木の新入社員として紹介され、元請けの会社に挨拶回りする。真奈美(香里奈)の後任には平田(相葉雅紀)が配属された。その後、誠治は不動産屋の前で物件情報を見つめる。
休日に誠一(竹中直人)がスーツを着込み、行き先も告げずに出かけて行った。誠一は大悦(大友康平)に会いに行き、「誠治(二宮和也)の成長は大悦社長のおかげ」と感謝の言葉を並べ、誠治が尊敬している大悦に嫉妬していたと本音を話す。すると、誠一から怒鳴られると思っていた大悦は笑い出し、自分も誠一と同じく家では息子にバカにされていると話し、お互いに親近感を抱く。最後に誠一は立ち上がり、「どうか息子をよろしくお願いします」と頭を下げるのだった。
帰宅した誠一(竹中直人)は、誠治(二宮和也)と引越しの話をする。100万円を失い、物件のチラシを眺めることしかできずにいた誠治は、誠一に「早くローンを組めるように一から頑張る。母さんをだいぶ待たせてしまうかも知れないけど…」と呟く。すると誠一は「頭金は出すから、2世代ローンを組めばいい」と提案する。その案を受け入れた誠治は「親父に払ってもらった頭金は俺が全部返す。家は俺が買う」と言い切り、誠一に「ありがとう」と頭を下げた。
誠一(竹中直人)と誠治(二宮和也)は引越しをすると寿美子(浅野温子)に話をする。すると寿美子は「ありがとう」と涙を流しながら呟いた。引越しの作業が進む中、寿美子も徐々に元気を取り戻していった。
引越しの日が来たが、この日は真奈美(香里奈)が和歌山に発つ日だった。誠治(二宮和也)は気になりながらも荷物をまとめていたが、「ごめん。ちょっと出てくる」と家を飛び出した。バスターミナルに向かった誠治は、バスに乗り込もうとしていた真奈美を呼び止める。「和歌山のミカン、送ってくれないかな」とうまく自分の気持ちを伝えられない誠治は、再びバスに乗り込もうとした真奈美に「好きだから」と叫んだ。そこで乗務員に乗車を促された真奈美は「すみません、すぐ乗ります。彼氏と2年間離ればなれになっちゃうので」と声を掛け、誠治に「来るの遅い。ミカンもう送らないから。和歌山まで食べに来て」と言い、バスに乗り込んだ。
引越しの準備も終わり、誠治(二宮和也)達家族は長年住み慣れた家をあとにしようとしていた。様子を窺っていた隣の西本幸子(坂口良子)に、誠治は「息子の和彦(横尾渉)さんの気持ちにも気付けたし、これからやり直せる」と言葉を掛けて新居に向かう。
新居に到着し、片付けをしていた誠一(竹中直人)は「就職の次は結婚だ。相手は結婚しても仕事を手放さない人にしろ」といつものように誠治(二宮和也)に説教を始める。そんな2人のやりとりを見ていた寿美子(浅野温子)が笑顔を見せた。誠治は、「母さんの具合がいつ完全によくなるかはわからない。でも俺たちは幸せな家族だ」と思うのだった。
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