2010年06月16日放映
望月葉菜(田中裕子)は、自分の指示で鈴原奈緒(松雪泰子)が道木怜南(芦田愛菜)を誘拐したと供述する。しかし、奈緒は自らの意志で怜南を連れ去ったと自供し、逮捕された。そんな中、鈴原家にはマスコミが押し寄せ、鈴原籐子(高畑淳子)は会社社長を辞任し、鈴原果歩(倉科カナ)も内定を取り消されてしまう。
奈緒(松雪泰子)に面会した藤吉駿輔(山本耕史)。奈緒が怜南(芦田愛菜)のことばかりを心配している姿を見て、マスコミに追われ社会的な制裁を受けている籐子(高畑淳子)ら鈴原家へ償うことを考えるよう促すのだった。
次に駿輔(山本耕史)は、葉菜(田中裕子)に会いに行く。なんとかして奈緒(松雪泰子)を助けたいと思う葉菜だったが、30年前に夫を殺した前科があるため、出廷すれば奈緒の不利になってしまう。ならば、道木仁美(尾野真千子)とその愛人・浦上真人(綾野剛)が行った怜南(芦田愛菜)への虐待が調べられれば奈緒に有利になるのではと駿輔に尋ねる葉菜。しかし駿輔は、奈緒が虐待から子供を保護する手段として使った"誘拐"は一般的な常識から逸脱した行為だと説明する。「奈緒さんの罪は母性を抱いたことにある」と強く言う駿輔に、葉菜は返す言葉もなかった。一方、検察に取り調べられていた奈緒は、リスクを背負ってでも怜南を小学校に通わせたのは何故かと問われ、「普通の暮らしをさせたかった」と自分の本当の気持ちを淡々と話すのだった。
結審日が奈緒(松雪泰子)達に伝えられていた頃、浦上(綾野剛)と仁美(尾野真千子)に逮捕状が出された。連行しようとする警察官に、仁美は怜南(芦田愛菜)のマフラーを握り締めながら「私を死刑にして下さい」と自分の罪を受け入れるのだった。
奈緒(松雪泰子)に懲役1年執行猶予3年の判決が下った。葉菜(田中裕子)に奈緒の判決を知らせようと理髪店へ向かう籐子(高畑淳子)。しかし、葉菜は病院に入院していた。見舞いに行った籐子は、葉菜から延命の治療はしないと聞き、死期が迫っていることを感じ取る。「奈緒には内緒にして下さい」と言う葉菜に、籐子は一人で死ぬことを止めるのだった。
刑務所から鈴原家に帰って来た奈緒(松雪泰子)を籐子(高畑淳子)、果歩(倉科カナ)、鈴原芽衣(酒井若菜)は温かく迎え入れる。しかし、自分の部屋に残された継美(=怜南)(芦田愛菜)の絵を見ながら、奈緒の気持ちは継美へと馳せてしまう。そんな中、養護施設での継美の様子を隠し撮りして来たビデオを駿輔(山本耕史)から受け取る。ビデオの中で笑ってはしゃぎ回る継美の姿を見た奈緒は、「忘れなきゃいけないのね。継美も忘れたんだから」と元気で生きていることを知って喜ぶのだった。
籐子(高畑淳子)は、葉菜(田中裕子)が入院していることを奈緒(松雪泰子)に教える。「奈緒と継美(=怜南)(芦田愛菜)に連れられて観覧車に乗ったあの日があれば十分」と言って一人死を待つ葉菜。それを知った奈緒は、「母親を看取りなさい」と強く言う籐子の言葉に押され、病院へ行く決心をする。
見舞いに来た奈緒(松雪泰子)に、冷たい態度で早く帰るように言う葉菜(田中裕子)。奈緒は、すがるように「明日も明後日も来る」と伝え、離れていても自分の母親でいてくれていた葉菜に「あなたの娘でいさせて」と頼む。その言葉を聞いた葉菜は、初めて奈緒の顔を両手で包み体を抱きしめるのだった。
夜遅く、奈緒(松雪泰子)の携帯電話に非通知設定で電話が掛かってきた。電話の相手は、「お母さん、お化けっているのかな?」と無邪気に語る継美(=怜南)(芦田愛菜)だった。継美は施設のみんなが寝た後、覚えていた奈緒の携帯番号に電話を掛けてきたのだ。施設でのことを次々と楽しそうに話す言葉から、継美の成長を感じ取って目を潤ませる奈緒。その中で、「あとね、お母さん、いつ迎えに来るの?」と尋ねる継美。奈緒がいつ迎えに来ても良いように毎晩荷造りをして待っているという継美は、「ずっと待ってるのに。お母さん、会いたいよ」と泣きながら訴えた。そんな継美に、奈緒は謝るしかない。しかし、「お母さん、もう1回誘拐して」と言う継美の言葉に、奈緒の心が揺れる。
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