2010年04月21日放映
母親とその愛人から虐待を受けていた道木怜南(芦田愛菜)を誘拐した鈴原奈緒(松雪泰子)。怜南に「継美」と名前を付け、母親になることを決意する。電車で東京へ向かう2人だったが、今の状況を理解することは継美にはまだ難しかった。人目を避けて電車からバスに乗り換えようと降り立った駅で、奈緒は継美の便意に気が動転しために、ちょっとした隙にお金を盗まれてしまう。
悲嘆にくれる奈緒(松雪泰子)だったが、自分が5歳の時から2年間預けられていた養護施設・ももの家が近くにあることを思い出す。「事情を話せば一晩ぐらい泊めてもらえるはず…」と向かった2人だったが、その場所は荒れ果て、認知症を患った女性が1人で住んでいた。すぐにその女性が自分の面倒を見てくれていたモモコだと分かった奈緒だったが、あまりの変わり様に愕然とするのだった。
自分が海で行方不明になっているニュースを見た継美(芦田愛菜)。ニュースでは母親・道木仁美(尾野真千子)が自分の帰りを待っていると伝えるコメントを聞き、「間違ってる。怜南ちゃんのママは怜南ちゃんの帰りを祈ってないよ」と強く奈緒(松雪泰子)に訴えた。その様子を見た奈緒は、継美の虐げられていた過去があまりにも酷かったことを悟り、強く抱きしめるのだった。
モモコと仲良くなった継美(芦田愛菜)は、2人で散歩へ出かける。その留守中に奈緒(松雪泰子)は、モモコの様子を見に立ち寄った警察官と鉢合わせし、モモコが施設を閉鎖した後でも、施設を出た子供が帰る場所を残したいと言って1人でこの施設に住み続けていたことを聞く。しかも今日、土地の借地権が切れた為にモモコは役所職員らによって老人施設へ連れて行かれるとのことだった。人目に付きたくないため、すぐにでも継美を連れて施設を出ようとする奈緒に対し、継美はモモコと一緒に居たいと言い張って言うことを聞こうとしない。途方に暮れた奈緒は、モモコから取りとめもなく自分の幼少の頃の話を聞かされ、忘れていたモモコから与えられていた愛の深さを思い出す。
奈緒(松雪泰子)は、継美(芦田愛菜)がモモコと一緒に暮らすと言い張ることを受け入れ、冗談めかしに「モモコさんも誘拐するわ」と笑うのだった。しかし2人が施設に戻ると、役所職員達数名が部屋の中でモモコを連れ出そうとしていた。人目に付くわけにはいかない奈緒と継美は物陰に隠れ、モモコが連れ出される様子をうかがうしかない。その様子を感じ取ったモモコは、継美と奈緒の名を呼んで一緒に居られたことを感謝するのだった。
東京に住む奈緒(松雪泰子)の母・鈴原籐子(高畑淳子)は、奈緒が北海道からいなくなり音沙汰がないことに不安を感じていた。奈緒の実母・望月葉菜(田中裕子)に連絡して奈緒のことを尋ねる籐子だが、葉菜も籐子に奈緒を預けて以来、連絡は一切取っていなかった。籐子と同じように奈緒を思う葉菜は、籐子と待ち合わせし、北海道で身元不明の30代女性の遺体が発見された記事を見せる。しかし籐子は、「奈緒が北海道から電車で東京へ向かっている姿を知り合いが見てるから心配はない」と笑うのだった。
東京に着いた奈緒(松雪泰子)と継美(芦田愛菜)。奈緒は「おばあちゃんの会社に行ってくるから待ってて」と継美に言い残し、籐子(高畑淳子)の会社へと向かった。その通り道、籐子と別れた葉菜(田中裕子)と偶然すれ違った奈緒だが、葉菜が自分の本当の母親だとは気が付かない。道路を挟んだ向かい側で、「お母さん!」と嬉しそうに継美に手を振られ、笑顔で手を振り返す奈緒。そんな2人を、奈緒が自分の娘であることがわかった葉菜が見つめていた。
No comments:
Post a Comment